赤いランドセルを背負った女の子が、後ろに手を振って言った。 「みどり先生、早く早くぅ〜」 短めの髪を二本のおさげにまとめた、活発な可愛らしい少女だ。黄色いワンピースが幼い顔によく似合っている。 その後ろ、少し離れたところを歩いているのは、長いウェーブの髪を肩まで垂らした、若い女の先生だった。 「走ったら危ないわよ、沙耶ちゃん」 いつもは化粧っ気のないジーンズ姿なのだが、今日は身だしなみを整え落ち着いた色のロングスカートとカーディガンを着ている。 そう、今日は家庭訪問の日なのだ。担任の山口みどり先生が一番最初にうちに来るというので、沙耶は先生と一緒に通学路を歩いていた。みどりは新米ながら優しく、皆を大事にしてくれるから沙耶はこの先生が大好きで、両親にもよくみどりの話をしていた。 「もうちょっとで着くから、早く来てよ〜」 「ええ、わかったわ」 沙耶の家はニュータウンの一角にある、ごく平凡な一戸建てだ。 長い間一人っ子だったが、半年前に妹の沙智が生まれて今は四人家族である。沙耶はこの妹が可愛くて可愛くて、家にいる間は一日中側にいた。 今日はみどり先生に沙智を見せてやろう。その思いもあって、彼女は引っ張るようにみどりを自宅に連れて行った。 「ただいま〜」 「こんにちは小島さん、沙耶ちゃんの担任の山口です」 二人は呼び鈴を鳴らしたが返事はない。 おかしいな――沙耶はそう思った。 母親の佐和子にはちゃんと家庭訪問の話はしてあるし、生後半年の赤子の世話もあるはずだから、いないはずがない。 聞こえてないのかな、と思いドアノブを回すと戸がガチャリと開いた。 「あれ、お母さん? ……変なの、いないはずないのに。とりあえず先生、上がってよ」 「そう? 出かけてる様子はないようだし……それじゃ、お邪魔させてもらうわね」 二人は靴を脱ぎ、リビングに入った。 切迫した声が聞こえてきたのはそのときである。 「――だ、誰 !? 誰なの !?」 それは沙耶の母親、佐和子の声だった。普段穏やかなはずの声が、今は何かに脅えたようにブルブルと震えている。 「あれ、お母さん? どこ、どこにいるの?」 声はすれども姿は見えず。 沙耶とみどりはリビングを見回した。清潔なソファとテーブル、それにベビーベッドが並んでいるが、母親の姿はどこにも見えない。ベッドの上には妹の沙智がいるようでモゾモゾと動いていた。 「さ、沙耶 !? ――ダメ、き、来ちゃダメよ !!」 「……?」 母親の声はベビーベッドの方から聞こえてくる。 何があったのだろう――そう思って沙耶とみどりはベッドに近づき、沙耶の自慢の妹の姿をのぞきこんだ。 「――ひっ !?」 「きゃあああっ !!」 二人は揃って引きつった声をあげた。 ベッドの上には、可愛らしいピンクの乳児服を着せられた小さな赤ん坊が仰向けに転がっている。 だが、その顔は明らかに乳幼児のものではなかった。 「――ああ……沙耶、早く逃げて……」 「……お、お母さん……?」 赤子の首から上は沙耶の母親、佐和子のものだった。 大人の頭部が乳幼児の体についているため、ひどくバランスが悪い。 「いやあ……見ないで……」 ジョオオオオ……。 我慢できなかったのか、おむつの中から小さな水音が聞こえてくる。 どうやら大きい方も既に出してしまっているらしく、赤ん坊の排泄物のほのかな匂いが沙耶の鼻をついた。 「ど、どうしたんです !? お母さん !?」 みどりがベッドの上の赤子に問う。明らかに常識外の事態だったが、教師としての責任感がみどりに逃げるなと告げていた。 「本当にお母さん !? ど、どうしちゃったの !?」 「――うう、気持ち悪い……。早く逃げてぇ……」 佐和子は涙をぼろぼろ流し、そう言うだけだった。 そうだ、お漏らしをしたのならおむつを替えなくては。沙耶は隣の部屋の、いつも紙おむつを積み上げてあるところに向かった。 「……ひゃああっ !?」 またしても少女の派手な悲鳴があがる。みどりがそれを耳にして駆けつけてみると、沙耶は隣の部屋で腰を抜かして床の上に座り込んでいた。 そのすぐ側に、仰向けに寝転んだ佐和子の体があった。 ブラウスから伸びた大人の腕を面白そうに振り続け、パンストに包まれた両脚を曲げてブンブン回している。垂れ流した尿で床はびしょ濡れだったが、佐和子の体はそれにも構わず床の上で不気味に暴れていた。 その首の部分には、これも不釣合いに小さな赤子の頭が乗っている。 「お、お母さん……が……沙智ちゃん……」 「な、何てこと…… !?」 あまりの異常事態に二人は我を忘れ、呆然と主婦の体を見つめていた。 先に理性を取り戻したのは、やはり年長のみどりである。 「……と、とにかくどっちも着替えさせないと。沙耶ちゃん、お母さんのおむつ替えてきてくれる? 私はこの子を着替えさせておくから――」 「う、うん、わかった」 言われた通り、沙耶は替えのおむつを持ってリビングに戻った。 ベッドでは赤子の体になった佐和子が涙を流していた。 「……じゃあお母さん、おむつ替えてあげるね」 「ああ――ダメ、沙耶、そんなのいいから逃げてぇ……」 相変わらず訳のわからない事を言う母親だったが、沙耶が慣れない手つきでおむつを替え始めると、口を閉ざしてすすり泣くだけになった。赤子の体に大人の頭部という佐和子の姿は少々怖いものだったが、隣でもっと恐ろしい光景を見てしまったために抵抗は薄れている。 本物の赤子のように泣きじゃくる母親のおむつを何とか替え終わり、沙耶はみどりを待つことにした。 「――きゃあぁああっ !?」 そして、三度目の悲鳴があがる。 何事かと慌てふためく沙耶の目の前でドアが開き、一人の少年が顔を見せた。 「やあ、こんにちは」 美しい少年だった。 整った顔立ち、涼やかな目元、爽やかな笑み。街を歩けばほとんどの女がこの少年に目を奪われるに違いない。 だが、もちろん沙耶の知らない侵入者である。 いつの間に家の中に入っていたのか、それを不思議がるより先に、彼は手に持っていたモノを沙耶に見せた。 「――みどり先生…… !!」 「……ぁ……」 それは恐怖に顔を歪めたみどりの首だった。 沙耶は直感で理解した。 (この人が、お母さんを、沙智ちゃんを――) 今起こっている悪夢。その元凶がまさしくこの少年であると。 そして今、みどりが次の犠牲者になろうとしている。 「どうも、お邪魔させてもらってるよ」 この場に全く不似合いな人懐こい笑顔を彼は浮かべた。道ですれ違ったら思わず“こんにちは”と言いたくなる笑みである。その手にはカタカタ歯を鳴らすみどりの首が握られていた。 信じられなかったが、どうやらこの状態でも生きているようだ。 「あ……!」 しばしの間言葉が思いつかなかったが、沙耶は勇気を振り絞って言った。 「あ、あなたがやったんでしょう、これ !? 早くお母さんと沙智ちゃんを元に戻してっ !! 先生も !!」 「へえ――?」 その言葉が意外だったらしく、少年はまばたきをして沙耶を見つめた。 「沙耶ちゃんだっけ。とっても偉いね、そんな事が言えるなんて」 「い、いいから戻してよ !!」 「そうだね……じゃあこっちに来てごらん」 彼は背を向けて隣の部屋に入った。誘いに乗るのは危険に思えたが、このままにらみ合っていても埒があかない。沙耶は大人しく従った。 隣室の状況は先ほどより悪化していた。 着替えさせる途中だったのだろう、佐和子の体はスカートとパンストを脱がされ、あられもない姿で生足と陰部とを晒していた。裸になった下半身が冷えたのか、沙智の頭が大声で泣いている。 「せ、先生……」 その近くにカーディガン姿のみどりが座り込んでいて、ピクリとも動かない。 首から上は切断されたかのような滑らかな肉の面を見せている。だが頭部と同じく血は出ておらず、体も生きているようだ。 「君のお母さんの体、おっぱいが大きいよね。赤ちゃん産んだからかな? この子も首を伸ばして自分のおっぱい飲めたらいいのにね」 世間話でもするような平静の口調で少年が言う。 それがまた沙耶の気にさわり、彼女を怒鳴らせた。 「いいから早く戻してよ !! こんなのおかしいよ !!」 「そうかい? 結構いいと思うけど」 少年はみどりの首を持ったまま、その場に腰を下ろした。 動かないみどりの体を片手で引き寄せ沙耶に問う。 「で、この先生の体に首をつけてあげたらいいんだね?」 「そうよ、早くして !! 先生が死んじゃう !!」 「別に死にはしないけど――まあいいや。首はちゃんとつけてあげるから、君もこっちにおいで」 手招きする少年に沙耶は躊躇したが、やはり今は従うしかない。 沙耶もみどりの体のすぐそばに座り込んだ。 すると――。 「おさげっていいね。だって持ちやすいもの」 という軽い言葉と共に、彼の白い手が沙耶の髪を撫でる。 おさげをそっとつままれ、上に引っ張られた――気がした。 「――え?」 スポン、という音こそ聞こえなかったものの、まさしくそんな感じで簡単に少女の首が取れてしまったのである。 血も噴き出さず普通に話せることに驚きつつも、体の感覚が全くないという初めての体験に、沙耶は戸惑いと恐怖を覚えた。 「な、何するのよ!」 「だから首をつけてあげるんだってば。君のをね」 「!?」 抵抗もできず持ち上げられた沙耶の首は、少年の手によってみどりの体に乗せられ一体化した。 「な、何これ……?」 「どう? 先生の体は」 はいた事のないロングスカートと、胸についた肉の確かな重さに激しい違和感を覚えながら、沙耶はみどりの体を動かした。胸を包むブラの感触が、憧れの先生の体であることを強調してくる。 (あ、あたし、先生の体になっちゃったんだ……!) いつの間に運んできたのか、風呂場にあるはずの大きな姿見が沙耶の前に置かれ、今の彼女の姿を映していた。 「……これが、あたし……?」 細く長い手を口にあて、驚愕の表情を浮かべる少女。 鏡には大好きなみどり先生の姿が映っていた。 しかしその首に乗っているのは自分の幼いおさげ頭。その事実に軽い興奮を覚えつつ、沙耶は鏡を見つめていた。 「ふふっ、気に入ってくれたかな?」 穏やかな声にふと我に返り、笑う少年に言い返す。 「違うじゃないの! 先生の体に先生の頭をつけてよ! このままじゃ先生、可哀想じゃない!」 「そうだね。先生も首だけじゃ困るよね」 みどりはいまだ首だけの姿で、少年の手の中で震えていた。 沙耶の首が自分の体につけられたときはさすがに顔を強張らせたが、声も出せず恐怖に脅えているだけ。 「――という訳で、先生の首はこっちにつけてあげよう」 「あ……ちょ、ちょっと!」 止める間もなく、彼はみどりの頭部を横たわる沙耶の体につけてしまった。 「ほら。みどり先生、可愛いだろ?」 「な、何するのよ! どんどん変なコトになってるじゃない!」 「ああ……わ、私――!」 涙を流し、沙耶の体になったみどりは姿見を見つめている。可愛い生徒の体になった自分は、明らかに顔と体の年齢が合わずアンバランスな姿を晒していた。一筋の涙が頬をつたう。 「気に入ってもらえて何よりだよ。そこで一つ質問だけど――」 少年はご満悦といった表情で二人を向いた。 後ろでは腹を冷やした半裸の主婦が、再び小便を漏らし始めている。 「犯されるならどっちがいい?」 少年は素早く沙耶の後ろに回りこむと、服の上から女教師の大きめの胸を優しく揉みしだいた。 「な……何するの !?」 「性交と言われたって、君にはまだわからないだろうね。でも、小学生になっちゃったみどり先生はどうかな?」 問われたみどりが小さな体をビクッと震わせる。 「や――やめて下さい……!」 半泣きの顔ながら、やっとの事でみどりが言い返した。 「私の生徒に……手を出さないで……」 「そうそう、その言葉が聞きたかったんだ。よかったよかった」 「な、何する気よ !?」 「大丈夫、とっても気持ちのいいコトだから。でも先生は、君に手を出すなって言うんだよね」 となると――少年はみどりの黄色いワンピースに目をやった。 「代わりに先生に相手してもらおうかな? でも、その体は沙耶ちゃんのだよねえ……」 「―――― !!」 「さて僕は、みどり先生の心と体と……どっちと遊んだらいいんだろうね? 難しい質問だね、これは」 あはは、とにこやかに笑う少年。その姿はとても無邪気で爽やかで――悪魔めいて見える。 「ま、せっかく先生がそう言ってることだし――」 少年はまた手を伸ばし、沙耶の首をもぎとって床に置いた。 「――何するのよ !!」 「いや、邪魔されても困るからね」 細くしなやかな腕が伸び、脅えるみどりの腕を掴む。 「いや……いやぁぁあ……」 「せ、先生!」 黄色いワンピースがゆっくりと脱がされ、苺のプリントのされた白い下着に少年の手がかけられた。みどりは必死に暴れたが、子供の体で抵抗ができるはずもない。ついに靴下一足を除き、生まれたままの格好にされてしまった。 「ああ――こんな……」 化粧を施したうら若い女の顔に、つるぺたの幼女の体。毛も生えていない陰部は硬く口を閉ざし、電灯の光に照らされて白い肌色にテカテカと輝いている。 「どれ、味見をしてみようか」 少年はみどりの腰をがっちり押さえ、未熟すぎる割れ目に舌を這わせた。 ――ピチャ、ペロ……。 「ああ……なめないで――お願い……」 そんな言葉に耳を貸すはずもなく、彼は初潮も迎えていない未発達の女性器を丹念になめ続ける。 「いや――いや、いやぁぁ……」 「あ、あたしの体……」 口では嫌がっているが、みどりの頬は既に紅潮しており、幼女の体がもたらす僅かばかりの性感にもだえ、荒い息を吐いていた。 「――どうです? 考え直す気になりましたか」 平らな胸にちょこんとついた極小の乳首を口に含み、少年が問う。 「な……何を……?」 「あなたが意地を張るのは構いませんが、このままその小さな下のお口に僕のを無理やり突っ込んでも困るでしょう。だって沙耶ちゃんの体なんですから」 「…………」 「だからもう諦めて、あなたの体と交わらせて下さいよ。もちろん頭は沙耶ちゃんですけど」 「そ、そんな事――」 「あれ、いいんですか? このまましちゃっても」 細い小指を唾で濡らし、狭い割れ目にほんの少しだけねじ込ませる。 「――痛ぁっ !!」 「せ、先生っ !?」 「ほら、指一本でこれですよ。僕のなんか入れたら壊れちゃいますって」 「……わ――わかった、わかりました。だから……」 ついにみどりが降参した。その答えを聞いて満足そうに頷いた彼は、幼い少女の体を解放し、また沙耶の傍らに戻ってくる。 「あ――あなた……」 「お待ちどうさま。先生も許してくれたよ、僕らの性教育」 そう言って再び沙耶の頭を女教師の体に合わせた。 つるぺたの女教師が見守る中、ついに沙耶の熟れた性器に少年の肉棒が侵入した。 「ふぁあっ…… !?」 痛みは感じない。だが熱い異物が大事な部分に侵入してくる未知の感覚に声が漏れてしまう。 「どうだい、大人のお付き合いの味は」 「何コレ……あぁ……い、嫌だよお……」 「最初だけさ。じきに良くなるよ」 「――あぁあっ !!」 少年は沙耶の上で、喘ぐ彼女を見下ろした。 おさげ髪で大きな瞳の幼い少女が、首から下は憧れの女教師の体になり、一人の女として犯されている。 横で見守るみどりも絶句する光景だった。 少年が肉棒で膣をかき回すたび、沙耶は目を細めて嬌声をあげた。 本来ならば十年ほど経ってから味わうはずの快楽。それを大人の肉体と共に無理やり与えられ、彼女は抵抗もできずに翻弄されるばかりだった。 どのくらい肉棒を貪っただろうか。息を切らし身をよじり、沙耶がよがり狂う。しかしそれももう限界にきていた。 「――あぁっ……あ、あたし、もう……」 「限界かい? それじゃ僕も出してあげるよ。たっぷりとね」 少年はにこりと笑い、肉づきのいい腰を押さえると、いきりたった陰茎を奥の奥、子宮に届くほど突き込んだ。 「あ゙あ゙ぁあ゙ぁあっ !!!」 ――ビュルルルルルルルッ !! 勢いよく噴き出した白い液体が膣の奥深くに注ぎ込まれ、うねる子種が子宮の壁を存分に這い回る。 「――さ、沙耶ちゃん……」 最後までしてしまった事に、絶望のあまりうなだれるみどり。 あまりの衝撃か悦楽ゆえか、沙耶は白目を剥き、背中を大きく仰け反らせたままの姿勢で気絶していた。口からは熱い息が漏れ、短いおさげが体に合わせてピクピクと痙攣を起こしている。 「あ――あぁ……あ――」 小さく、喘ぎ声とも呻き声ともつかぬ響きが聞こえてきた。 「……ああ、そういえば家庭訪問だったっけ」 少年の声は沙耶にはもう届いていない。 「僕も手伝ってあげるから、次の家に行こうか。沙耶ちゃん」 それは、とても楽しそうな声だった。 続きを読む 一覧に戻る |