100万HIT記念のページ

おかげさまで、ぐったり倉庫はこのたび100万HITを達成しました。
本家ぐったり倉庫の開設から、およそ9年強になります。
本家は2015年の夏にサーバー会社の都合で消滅してしまったのですが、
それからもこの避難所に移行し、活動を続けることができました。
これも日頃から応援して下さる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
アクセスカウンターも生きていたため、
この避難所に移行後も本家からのカウントは継続しています。
それが今回100万を突破しました。

最近は更新頻度が減り、連載中のSSの続きをお待たせすることも多く、
誠に申し訳なく思っておりますが、これからも細々と続けていくつもりです。
応援、叱咤、激励のほど、よろしくお願いいたします。

挨拶と御礼だけでは物足りないので、今回は普段あまりしない企画を。
web拍手やSNSで比較的反響の大きかった(と思われる)SSを
10作ピックアップし、それぞれに解説をつけました。
SNSに関しては検索エンジンに何らかの形で引っかかったものを拾い上げています。
過去の教訓をこれからの創作に活かしたいところです。

総評としては、ピックアップしたものが初期(2009〜2013年)のSSばかりだったのが意外でした。
当時は今よりも雑多なネタに手を出していたことと、
単純に更新頻度が高かったことが主な要因ではないかと分析しています。
ノクターンノベルズや支援所など外部サイトによく投稿していたことも要因かと思います。
最近はそういう機会が減り、創作での変化球も少なくなりました。
作風の変化については、私としてはこの方向で概ねいいだろうと思っていますが、
毎回同じようなSSでマンネリ化するのは避けたいところです。

初期のSSのもう一つの特徴として、一人称が多いことが挙げられます。
「TSやOD要素のある官能小説を書きたい」と思うようになって現在は
三人称のSSばかり書いていますが、たまには昔の作風を思い出すのもいいかもしれません。

以下、各SSの解説です。

◇二人はひとつ・水野兄妹(2009年)
 双子の男子高校生と女子高生、二つの体を持つ風変わりな人間のお話。
 最初に書いたSSの一つで、個人的には全作品で一番気に入っています。
 実はTSでもODでもなく、扱いが極めて難しい一品。
 一人称を俺・私・僕のどれにするか決めるのさえ大変で、
 はじめのうちは二転三転しました。
 もともとは二重人格の逆パターン、心が一つで体が二つという
 特異な人間の話を書いてみようと思ったことが創作のきっかけです。
 「男の自分と女の自分がこの世に同時に存在して、頭の中身が
 繋がったり離れたりする」「自分と自分の恋愛」というテーマは
 とても好きで、いつかリメイクしたいなあと思っています。
 何年かかるかわかりませんが。
 余談ですが、ぐったり倉庫の主人公、少年シリーズの少年に関しては、
 ひと昔前('90年代頃)の漫画・アニメ・ライトノベルの影響がとても強いです。
 外見のイメージは高校生くらいなのですが、もしもリメイクするのであれば、
 もう少し見た目の年齢を下げるかもしれません。

◇少年梓(2009年)
 初期に書いた、少年少女の首挿げ替えSS。
 メインは男体化で、女の子が男になり、女子にモテモテになる話。
 主役の男女ではなく、主人公の女房役の女の子が一番活躍します。
 以前、これが好きだという情熱的なコメントを複数いただき、
 このコーナーに載せることにしました。
 私が不可逆的な入れ替わり・挿げ替えもののSSを書くときは、
 入れ替わってHしてハイ終わりというのではなく、
 入れ替わった状態での日常生活やその数年後の暮らしぶりなど、
 H以外の要素もできる限り入れることが多いです。
 「エロを忘れず、かつエロだけでもない」という感じにできればいいのですが、
 現実はなかなか難しく、いつも苦戦させられます。
 続編の要望をいただくこともありますが、残念ながら現状では難しいとだけ。
 でも、子供同士の挿げ替えものはまた書いてみたいですね。

◇保健室のピンクゼリー(2011年)
 TS解体新書に投稿した顔面 & 精神交換SS。
 おじロリ・おねショタ入れ替わり。
 Toshi9さんのゼリージュース・ピンクの作品がとても好きで、
 自分でも書いてみたいと思って挑戦しました。
 そのためTS解体新書のシェアワールドで、純粋な一次創作ではありません。
 ゼリージュース・ピンクの話は今でもときどき無性に書いてみたくなりますが、
 普通の入れ替わりにはないピンクならではの魅力を引き出すのが難しく、
 なかなか形になりません。美女がのっぺらぼうになって倒れているシーンなどを
 強調すれば、普通のTSにはないフェティシズムを開拓できるかも?
 なんとなく、挿げ替えものに近いような気もします。
 TS解体新書やTS・Tsは歴史あるTSサイトで、長らく創作活動を続けられていることを、
 本当に尊敬しています。私もああなりたいものです。

◇真理奈のいたずら(2011年)
 ぐったり倉庫のヒロイン、真理奈が祐介をいたぶって好き勝手するお話で、
 Trans Sexual & Mind Control(MC)の集団挿げ替えSS。
 私のSSでは周囲の混乱を回避するなどの目的でMC要素を加えることが多いのですが、
 (少年シリーズでMCメインの話を書いたこともあります)
 文字媒体の都合上、あまりやりすぎると状況がややこしくなってしまうのが難点。
 また、最後は真理奈もいつもの少年にしてやられてしまうのですが、
 そこに至るまでの伏線が全くなく、唐突な展開になってしまった感は否めません。
 オムニバス形式といえど、初めて読む方にも可能な限り自然に
 読んでいただけるようにしなくてはなりません。
 特にいつもの少年の扱いには気をつけないと、
 読んでいて訳のわからない話になってしまいます。
 「TORIKAカード」など後の類似作品ではその辺の改善を試みていますが、
 狂言回しの使い方はもっと勉強しなくてはならないといつも思っています。
 とはいえ真理奈や祐介は私のお気に入りのキャラなので、
 これからも祐ちゃんは真理奈に酷い目に遭わされ続けることでしょう。

◇祐介の妊娠(2012年)
 真理奈が祐介をいたぶって好き勝手する話、その2。
 (本当は2回どころか数え切れないほどやってますが)
 妊婦との入れ替わり・挿げ替えの話はそれほど世の中には多くないのか、
 ネット上で検索すると、これがヒットすることもあるようです。
 最後は妊娠・出産を経た祐介が快楽堕ちしてハッピーエンドですが、
 「この終わり方はエロというよりギャグなのでは?」と
 ツッコまれることがあります。私もギャグだと思います。
 結局は真面目な凌辱ものとコミカルなギャグエロSSと
 どちらが好きかという話に帰結するのですが、
 コミカルなギャグSSはエロくない、真面目なエロをやってほしいと
 仰る方のお気持ちはよくわかります。
 一方、コミカルなギャグSSが好きというコメントもいただきます。実に難しい……。
 「ガールズローファー」はこれと似た雰囲気のSSですが、
 毎回快楽堕ちする祐介よりも、多少は真面目で深刻なエロにするつもりです。

◇強いられた身代わり(2012年)
 真面目な入れ替わり凌辱もの。女同士入れ替わり(OD)作品では唯一の掲載。
 女同士入れ替わり小説が専門だったはずなのに、
 ピックアップしたOD作品がこれだけなんておかしいなあ……。
 「学校の優等生や生真面目な教師が不良と入れ替わって堕落する」
 という王道展開は、とても作りやすく、そして受け入れられやすいものです。
 強いて迷う点を挙げるなら、精神が入れ替わったあと肉体に影響
 されるかどうかということ。私のSSでは影響されないことが多いのですが、
 入れ替わった相手の記憶を読んでなりすますという現象は、
 読者に「相手の存在を乗っ取った」という印象を強く与えます。
 また、「子供や不良になった先生が肉体に影響されて普段わかるはずの問題が解けない」
 など能力の剥奪も大きなポイントです。征服感、剥奪感、背徳感など、
 エロに繋がるこれらの感情をうまく活用して、濡れるSSを書きたいものです。

◇真由美のオス犬生活(2012年)
 ぐったり倉庫ではほぼ唯一のTransformation(TF)小説。
 獣化や物品化は専門外で、相互隷従やTORIKAカードなどで
 ときどきネタの一部として取り上げるくらいですが、
 これは珍しく獣化メイン(ただし挿げ替え)。
 書く側としては、動物との入れ替わりは
 その動物の生態など調べることが多く、なかなか苦労するSSです。
 一般的なTF小説では牛・豚・犬あたりとの入れ替わりが人気のようですが、
 私が再び書くとしたら、変身や精神入れ替わりよりもやはり挿げ替えでしょうか。
 ただ、ありふれた動物よりも、なんちゃってファンタジーに出てくるモンスターと
 入れ替わる方が個人的には萌えます(例:白骨の女騎士)。

◇僕が奪った双葉先生(2012年)
 地の文が一文字たりとも存在しない、おねショタ入れ替わりSS。
 もともとは千字程度の単発SSだったのですが、
 投稿したのが匿名掲示板だったため、ずるずる続いてしまいました。
 これ以外ではほとんどやっていない独白形式ですが、
 反響が予想以上に大きくて驚きました。
 海外の方から翻訳させてほしいと言われたこともあります。
 SSにおける地の文の割合は毎回とても悩まされ、官能小説であれば
 基本的に多い方がより小説らしくなり、二次創作やネットSSでは
 台詞を多めにする傾向があるようです。地の文と台詞を過不足なく、
 テンポよく書くのが理想ではありますが、その境地はなかなか遠い……。
 また余談ですが、おねショタ入れ替わりは個人的に大好きで、
 私が書くSSの三分の一くらいはおねショタ入れ替わりです。

◇TSサスペンス 森と湖畔の湯けむり生首挿げ替え事件(2013年)
 TS解体新書に投稿した、集団頭部交換小説。
 集団入れ替わり全般に言えるのですが、人数が多いSSでは注意しないと
 誰が誰だかわからなくなってしまう危険性が高くなります。
 特にSSは文字媒体であるため、漫画やイラストとは違った注意が必要でしょう。
 本作品で入れ替わるのは七人。ある程度、各人物をきちんと描写するなら
 私の力ではこれくらいの人数が限度かなあと思います。どうしても増やすなら、
 その場面でしかほぼ出てこない人物(≒モブ)を増やすのがベターでしょうか。
 本作でもほぼ空気な人物がいますしね。
 話を制御するのが難しく、文章量も多くなりがちな集団入れ替わりですが、
 成人女性になった少年、少女になった老爺、成人男性になった幼女など、
 複数のシチュエーションを一つのSSで実現できるのが他にはない長所です。
 単純な一対一の入れ替わりでは表現できない魅力があるのは間違いないので、
 これからも似たようなSSは書いていくつもりです。

◇嫁の体はワシのもの(2018年)
 若妻と老いた舅の入れ替わりSS。ある晩、発作的に書きたくなり、
 徹夜して一晩で書いた覚えがあります(推敲は後日しました)。
 ここ2、3年は、入れ替わりや挿げ替えシーンを気分よく書いたはいいものの、
 Hシーンで行き詰まり、SS全体の8〜9割を書いて放置というパターンが多いです。
 私のSSはTS・ODという特殊なシチュエーションでも
 行為自体は比較的シンプルな内容のものが多く、
 多人数や緊縛、SM・スカなどアブノーマルなものはそれほど書かないため、
 プレイのバリエーションが少ないことも、行き詰まりの原因にあるのかもしれません。
 でも成人女性の体になって困惑していた男子小学生が、
 いきなりボンデージの衣装を身にまとって鞭を振り回すのはおかしいと思いません?
 いや、逆に元女王様の男児にそう指導されるのもアリ……? いえ、何でもないです。
 そういうわけで最近は最後まで完成しないSSがたまる一方なのですが、
 これは2万字弱と比較的短いせいか、あっさり終わらせることができました。
 2万字〜3万字程度で長引かず完結させられると、楽でいいですね。
 下手に長引いて5万字以上になると、終わらせるのに数か月〜1年以上かかる気がします。
 1つのSSの遅れが他のSSに波及することも多いので、気をつけたいところです。


以上、100万HIT記念でした。
更新の少ない当サイトを応援して下さる皆様に、重ね重ね御礼申し上げます。
できることならもう10年間は活動を続け、200万HITを目指したいと思います。
これからもぐったり倉庫をよろしくお願いいたします。

                2018年10月2日 せなちか


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