真理奈と直人 1

 その日あたしは不機嫌だった。
「じゃ、行ってくるから後は頼んだぞ」
「悪いけど直人の世話お願いね。真理奈ちゃん」
 そう言って笑顔で出かけていくうちの両親。そして叔父さんたち。
「……うん。行ってらっしゃい」
 あたしはそれをぶすっとした顔で見送ることしかできなかった。
 連休を利用して温泉に行こうと言い出したのは叔父さんだ。うちの両親と叔父さん夫婦は妙に仲が良く、一緒に旅行することもたまにある。今まではあたしも連れてってもらってた。まあこの歳で親と温泉ってのも何だけど。
 でも今回は例年とは違って、あたしは家でお留守番ということになった。あたしにとってはこの方がいい。ひとりの自由きままな休日を謳歌できるんだから。
 問題はたった一つだけ。小さな小さな面倒ごとがあたしに押しつけられている。
「お父さん達……行っちゃったね」
 あたしのすぐ横、小さな声でつぶやいた半ズボン姿の男の子がいた。同年代でも低めの身長と細く華奢な体格、気の弱そうなあどけない顔。
 加藤直人、あたしの従弟の小学六年生だ。
「そうね、そろそろあたし達も出かけないと。模試は十時からでしょ?」
 ケータイを取り出して時間を確認すると、九時前といったところだった。
「うん。ボクは……用意できてる」
 か細い声でそう言う直人。もっと根性とか気合とかあってもいいと思うんだけど、残念ながらこの子は誰に似たのか筋金入りの根性なしだった。小さい頃から見てるけど、すぐ泣くし体はほっそいし顔も女の子みたいだし、たまに性別を間違えて生まれてきたんじゃないかと思うときがある。
 そんな直人も来年は中学生ということでお受験に忙しいらしい。どうせ私立中学なんて行っても勉強させられるだけだし、その辺の公立でいいと思うんだけどね。そんで今日は塾の模擬試験だとかでこの子は旅行に行けなくなっちゃったんだ。
 そしたらうちのパパってばそれを聞いて、“真理奈が直人の面倒を見る”とか勝手に決めちゃって 半ば無理やりに叔父さん夫婦を温泉に引っ張っていってしまった。
 ――あのクソ親父、帰ってきたら覚えてなさいよ。
 心の中で復讐の炎を燃やすあたしだったが、別にこの子が憎い訳ではない。叔父さんたちに頼まれてしまったし、仕方ないから今日と明日くらいは面倒見てやらないと。
 あたしは手早く用意を済ませ、駅まで直人についてってやることにした。

 夕方、友達と別れたあたしは進学塾の前であの子を待っていた。
 塾の中からは元気いっぱいの子供たちが賑やかに飛び出してくる。神経質そうな眼鏡の男の子、おさげの可愛い女の子、そして小太りの少年。家族が迎えに来てるとこも多く、ちょっとした人ごみの中であたしは直人を探して回った。
 ――まったく、叔父さんもあの子にケータイくらい持たせときなさいよね。
 なかなか見つからずにさすがにあたしも少し焦り始めた頃、児童の行列の後ろの後ろ、恐らく最後尾と思われる集団のさらに後ろに見慣れたあの子の姿を見つけた。
「ほらほら、直人ぉ!」
「あ……まりなお姉ちゃん……?」
 相変わらずうつむき加減で元気なさそうに歩いていた従弟は、あたしの顔を見て驚いた様子でこちらの方にとことこ早足で歩いてきた。
「お疲れ様、迎えに来てやったわよ」
「え……待っててくれたの? そんな、悪いよ……」
「なーに遠慮してんのよ、小学生の分際で」
 申し訳なさそうに言う直人の頭を軽く小突いて、あたしはこの子の手をとった。小さくてぷにぷにする手を握ってるとなんか気持ちがいい。
「それで、今日のテストどうだったの?」
「……あ、うん。国語以外は多分できたと思う」
「へえ、頑張ったのね。えらいえらい」
 細くサラサラの髪を撫でてやると、直人は顔を赤くしてうつむいてしまった。なに恥ずかしがってんだか……もっとビシッとしなさいよね。
 あたしはそんな従弟の手を引いて、最寄りの駅まで歩いていった。

 自慢じゃないけど、あたしは料理なんてできやしない。今まで幾多の男をものにしてきた加藤真理奈だけれど、それはこの美貌と愛想が良くて明るい性格のおかげであって、彼氏に手料理でアピールだとか手編みの手袋やマフラーを贈るだとかの小手先のテクニックはあたしには不要だった。笑顔でちょっと優しくしてやれば、男はすぐ自分に気があると思い込む。単純よね。
 そんな訳で可愛い従弟にご飯なんて作ってやれないあたしは、直人を連れて駅前のファミレスで夕食を済ませ、ようやく家に戻ってきた。
「じゃあ直人、少ししたらお風呂入ってね。あたしはあんたの後でいいから」
「う……うん。わかった」
 またしても冴えない声でうなずく直人をちょっとからかいたくなって、あたしはニンマリ笑顔を浮かべて従弟に話しかけた。
「――何だったら、お姉ちゃんが一緒に入ってやってもいいわよ?」
「え……い、いいよ。ボクもう一人で入れるもん」
「遠慮しなくていいのよ。一緒に体の洗いっこしようか」
「い……やだ、やだやだやだやだ! ボク一人で入る!」
 案の定真っ赤になって首を振る直人。思い通りの反応にあたしはつい笑ってしまった。時おり気弱で心配になることはあるが、真面目で素直な心を持ったいい子だと思う。あたしも昔はこんな純真な頃があったかしら……うーん、覚えてないなあ。
 風呂に入る直人を見送り、あたしはゴロゴロ床に転がってケータイをいじっていた。
 待ったのはそんなに長い間じゃなかったと思う。
「まりなお姉ちゃん、お風呂……」
「はいはい、ちゃんと洗ったんでしょうね?」
「……うん」
 風呂上りの直人はパンツ一丁の上にバスタオルを羽織り、火照った体をこちらに見せつけていた。こうして改めて見ると、肉づきも悪くて発育不良なんじゃないかと改めて心配になるが、男の成長期は中学生くらいだって言うしね。将来はきっとたくましくなるだろう。多分ね。
 あたしはブリーフ姿の少年に冷凍庫のアイスの存在を教え、お風呂に入ることにした。
「お風呂〜お風呂〜、いつものお風呂……あっちは温泉、か……」
 あ〜あ、あたし達がこうやって普段の日常を送っている間にも、うちの親どもは温泉旅館でいいもの食べてグータラな生活をしてるんだろうなぁ……。そう思うと何か腹が立ってきたが、今のあたしにできることなんて何もない。またしても不機嫌な顔でお風呂から上がったあたしは、直人みたいにアイスでも食べて少しでも憂さ晴らしをしようとリビングに向かった。
「あっつ〜……あたしもアイスアイス、っと……」
「――ま、まりなお姉ちゃん……」
「ん、どうした少年?」
 そこには可愛いヒマワリ柄の黄色のパジャマを着た直人がいたが、なぜか慌てた様子で首を横に向け何とかこちらを向くまいと必死になっていた。何してんだこの子は。
「ふ、服……着てよ……」
 その言葉にようやく、直人は下着姿のあたしのことを言ってるんだなと気がついた。
「ああ、これ? いいじゃん暑いんだし、それに今あんたしかいないもん」
「ボ、ボクが困るよ……お姉ちゃん女の人なんだから……」
 直接顔は見えないが従弟は赤くなっているようだった。うぶな癖にいっちょまえの口きくわね。先ほどの反応がなかなかに面白かったのと、少々不機嫌だったのもあってあたしはまたこの子をからかって遊びたくなってしまった。
 無言で直人に近づき、目を逸らす彼の正面に立って見下ろしてやる。
「…………」
「お、お姉ちゃん……?」
「直人もずいぶん生意気な口をきくようになったのね?」
 咎めるような口調でそう言って、あたしは直人の目の前にひざまずいた。そのまま両手で彼の顔をつかんでゆっくりこちらに向けさせてやる。
「――あ……」
「…………」
 無言で見つめ合う二人。あたしには何でもなかったが、きっと直人の心臓はバクバクいって破裂寸前だっただろう。体は震えて目はうるみ、実にいい反応を見せてくれる。
「どう……? お姉ちゃんの体、見てみたくない……?」
「……う……」
 いくら純粋でヘタレといっても、もうそろそろ直人も思春期を迎える。友達なり家族なり、異性を意識し始める年齢のはずだ。そんな少年があたしの肉体と美貌を見せつけられて何も感じない訳がない。直人はあたしの顔や胸、脚の方に目をせわしなく動かしては、その度に呼吸を乱してしまう。きっとこの子のことだから、あたしの体を見るのはエッチでやましいことだとか思ってそうだ。まあ変にマセたガキよりはこっちの方があたしも好きだけど。
 顔を押さえられてこちらから目を離せない直人を、あたしはそのまま一分ほど拘束し続けた。
「……はぁ、はぁ……」
 ようやく解放され、すっかり興奮した様子で荒い息を吐く直人。あたしのすごく小さな良心はちょっと悪いことしたかなーとか思わないでもなかったけれど、それとは比べ物にならないほど大きな嗜虐心があたしの中に満ち満ちていた。
「直人……」
「…………?」
 こちらを向いて立ちすくんでいる従弟に抱きつき、そのまま押し倒す。あたしの腕の中に抱かれた従弟の体はどこまでも細くて華奢で、あたしとこの子の間の決して小さくはない年齢差をはっきりと伝えてきた。
「な、何……?」
 直人はもはやパニックになって、どうしていいのかわからないようだった。とりあえず落ち着かせようと従弟の上に覆いかぶさり、有無を言わさず唇を奪う。
「――んんっ !?」
 多分この子にとってはファーストキスだろう。もっと激しくしたいという欲望はあったが、あたしは理性を総動員してできるだけ優しく直人の唇を吸い、無垢な少年の柔らかな肉の味を堪能した。
「ん……んん……」
 少しは落ち着いただろうか。暴れるのをやめた従弟の姿にそう判断したあたしは、せっかくだからと舌を伸ばして熱くなった直人の口の中を嘗め回し、舌を絡ませ唾液を吸い上げた。
 ――クチュ……ジュル、ズズズゥッ……。
 淫らな唾の音が二人だけの部屋に響く。初めのうちは何が何だかわからない様子で驚いていたこの子も快感に飲まれたのか、それとも抵抗するだけ無駄だと悟ったのか、おずおずとあたしに舌を絡めてきた。あたしと直人、二人の味覚が絡み合い、口の中でワルツを踊る。
「ちゅるっ……むちゅっ、ぷはぁ……!」
「……う、はあぁ……はぁ、はぁ……」
「どう直人、これがキスよ……? 気持ちいいでしょ」
「な、何だかすごくて……よく、わかんない……」
 上気した顔の従弟は女の子みたいに可憐で、それがまたあたしの興奮をかき立てる。こうして見るとうちの一族らしく顔の造作は悪くないし、将来は男前になりそうだ。聞いたところによると塾での成績も優秀で、叔父さん達にとっては期待の一人息子らしい。これは今のうちに唾つけといてもいいかもしれない。従姉弟だから一応結婚できちゃうし。
 悪魔の囁きに乗ってしまったあたしは直人のヒマワリパジャマの前をはだけ、白くぷにぷにした平らな胸をぺろぺろと舐め始めた。
「や、やだ……やめてよ……」
 蚊の鳴くような声で抗議が聞こえたが、もちろんそんなの無視。まだほとんど筋肉のついていない柔らかい肉に舌を這わせ、思う存分舐め回す。無言で彼の体を舐め回すあたしの姿に、直人は半泣きになって震えていた。
「直人……かわいいわよ……」
「あうぅっ……うぅ……」
 首筋からゆっくり這い上がってくるあたしの舌は頬で止まり、神秘の出所たるほっぺたを撫で回しながら、柔らかすぎる至高の感触を味わう。あたしは勢いに任せて直人の頬と言わず額と言わずキスを連打してしまった。
「お姉ちゃん……やめてよぉ……」
 涙声でそう言ってくる姿がまたそそる。思わず変な趣味に目覚めそうだわ。あたしはそんな従弟の頬をついばみつつ、手を彼の下半身に伸ばした。
「あっ !? いやだ……触っちゃ……!」
「ふふふ……やめてって言うわりに、ここはもうこんなになってるじゃない……」
 パジャマの中、ブリーフに包まれた直人のおちんちんは小さいながらもすっかり硬くなって窮屈そうに下着を押し上げていた。
「なんで……? ボクのおチンチン、こんな……」
 どうやら勃起という現象にも慣れていないようだ。もう精通はしてるのかしら? もししてても直人のことだからおねしょと勘違いしてそうね。
 パジャマとブリーフをずりおろして小ぶりな性器を露にする。持ち主と同じでちっちゃくて可愛らしいけど、一人前にぴんと立って上を向いている。
「あんた、まだ生えてないのね。それに皮もかぶっちゃって……可愛い……」
「み、見ないでよぉ……うっ、ぐすっ……」
「恥ずかしがることないのよ。あたしが筆おろししてあげるから……」
 あたしは直人の体を押さえつけ、軽く皮を剥いてから従弟の細い陰茎にかぶりついた。
「うあぁっ…… !? い、痛い……う、うえぇ……」
 ホントに泣いちゃったけど大丈夫よ。女の子の初めてに比べたらこんなもん軽い軽い。
 ――ちゅぱっ、ちゅるちゅる、ぺろり。
 普段あたしがくわえてる連中のモノとは比べ物にならない未熟な肉棒だったが、あたしは妖艶な笑みをたたえて一心にこの子のを舐め続けた。直人は抵抗もできず、両手で顔を押さえて泣きながら身をよじっている。
「やだぁ……き、きたない……」
 汚くない。脂ぎったオッサンのならとにかくあんたの、しかもお風呂上りじゃない。いつの間にかこの子が愛しくなっていたあたしは、愛情を込めてフェラチオにふけった。
 あたしの舌と唇に弄ばれたおちんちんはすぐに限界を迎え、僅かばかりの白い汁をあたしの口の中に精一杯噴射してきた。
 ――ドピュッ……!
「うわぁっ! な……なに、コレえぇぇ…… !?」
 慌てふためく様も微笑ましい。あたしはこの子の薄い精液を味わって飲み下すと、満足げに直人に笑いかけつつ萎えた性器を指でしごいてやった。
「ふーん、やっぱ出るのね……言っとくけど、これおしっこじゃないわよ?」
「な、なんなの……? はぅっ……!」
「赤ちゃんの種ってとこかしら。病気でも何でもないから安心して」
「ふああっ……や、やめてぇ……」
 彼の返事は喘ぎ声となっていて聞こえなかった。一発出しちゃったからもうダメかなと思ったけど、直人のおちんちんはあたしの愛撫に奮い立ったのか再び猛然と立ち上がると、天井に向かいそそり立ってあたしの期待に応えた。
 ――ふふふ、意外と頑張り屋さんなのかもね。
 あたしは膝立ちになって彼の頭の横に移動すると、ショーツとブラを脱いで桜色に染まった自分の肌を童貞の従弟に見せつけてやった。
「…………」
 頬に涙を垂らして呆然とこちらを見つめる直人。
「直人……どう?」
「ど、どうって……まりなお姉ちゃん……」
「ほら見て、お姉ちゃんにはおちんちんがないでしょ。代わりにこれがあるの」
 横たわった少年の顔のすぐ真横でくぱぁと開かれる女陰。既に汁が垂れているあたしの中はいつでも直人を受け入れる準備ができていた。男なら誰もがゴクリと唾を飲み込む淫靡な光景だったが、
「な……なんか、気持ち悪い……」
「ちっ、これだからガキは……」
 どうやら直人にはお気に召さなかったらしい。この辺はまだまだお子様ね。
 あたしは再び寝転がり、半裸の従弟を一糸まとわぬ姿にひん剥いて、お互い生まれたままの格好でぎゅうぎゅう抱きしめてやった。
「お、お姉ちゃん……苦しいよ……」
「そう? あったかくて気持ちよくない?」
 あの子の顎に手をかけ、またも口づけを交わす。
 ――ん、ちゅ……くちゅ……。
 こちらを求めるように唇を吸ってくる直人は、もうすっかりあたしの虜になっているようだった。口を離してわずかな距離で見つめあい、静かに聞いてみる。
「直人……あたしのこと、好き?」
「え、まりなお姉ちゃんのこと……? え、えーと……」
 あたしは苦笑した。何て馬鹿な質問をしたものかと。
 叔父さん夫婦の信用を裏切って、幼い従弟を逆レイプ同然に犯そうとしている女をこの繊細な少年が好きになってくれるはずがない。きっとこの子の心は深く傷つき、明日からは口もきいてくれなくなるだろう。もし叔父さん夫婦に言いつければ、あたしは叱られるくらいでは済まない。
 自嘲気味に笑うあたしの姿に恐怖を覚えたのか、直人は顔を伏せて黙り込んでしまった。
「…………」
「ごめん、こんなの嫌だよね……? せめてお姉ちゃんが気持ちよくさせたげるから許し――」
 次の瞬間、直人が不意に顔をあげた。そして耳まで真っ赤にして、あたしが今まで聞いたことのないような大声を出した。
「――す、好きだよっ! ボク、まりなお姉ちゃんが大好きだもんっ !!」
「…………!」
「い、言っちゃった……うう、ナイショだったのに……」
 あたしは言葉を失って呆然としたまま、腕の中に幼い従弟を抱いていた。
 ――か、かわいい……かわいすぎる……!
 すぐ赤くなるところとか、恥ずかしがりなところとか、根が真っ直ぐなところとか、この子の魅力は色々あるけれど今のは決定的だった。
 自慢話の好きなサッカー部のキャプテンも、あたしのカラダにしか興味のないバスケ部の男も何でもできる完璧超人の美形優等生も、今のあたしの頭の中からはみんな消え去ってしまった。こんな子供の恥ずかしい告白にあたしの心はガッチリ掴まれ、もうこの子のことしか考えられない。
 ……うーむあたしってば、実は年下好きで直球に弱かったのか。今初めて気がついた。
「――そう……あたしも好きよ……嬉しい……」
「お、お姉ちゃん……?」
 ちょっと涙ぐんでしまったのは内緒だ。あたしは誤魔化すように直人の上にのしかかると、体重をかけないように気を遣い、いきり立ったこの子のおちんちんと自分の膣へと導いていった。
「じゃあ直人……一緒になろうね……」
「お……お姉ちゃん……何するの……?」
「好きな人同士ですることよ……ふふふ……」
 ――ヌプププ……ヌプゥッ……!
 そうしてあたしは直人の小ぶりな陰茎を全部飲み込んでしまった。確かに太くも長くもないけど、まあこれはこれで悪くない。愛しい相手と性器を繋げる快感に目を細め、あたしはゆっくり腰を振って直人を貪った。
「あ、あああぁっ……これ、なにぃ…… !?」
「直人……お姉ちゃんの中、気持ちいい?」
「あ、熱くて……すっごい……あうっ !!」
 あたしの襞は従弟の肉棒に絡みつき、初体験の彼を責めたてる。声をあげて必死によがる少年の姿にあたしはいっそう興奮して、蜜壷からいやらしい女の汁を絶え間なく溢れさせていった。子供相手のこと、肉の絡む快感はそこまでではなかったけれど、あたしがこの子を犯してるんだという実感があたしの心を否応もなく高ぶらせていく。
 ――グチュ! ジュプッ……ジュププッ !!
 上になったあたしが腰を振るたび、体を動かして円を描くたびに直人は跳ね回り、あたしの欲求のままに喘いでひたすらに犯されていった。
 そうして絡み合ったのもほんのわずかな間だった。
「お……お姉ちゃん……ああんっ !! ボ、ボク……変……に……」
 苦しそうな声で直人がうめき、射精の合図を伝えてくる。思った以上に早いけど、これも想定のうち。何しろ初めてだもんね。こっちがイカせてもらうのは今後の努力に期待しよう。
「うふふ、イキそうなのね……? いいからあたしの中で……」
「あぁっ !? ダメぇっ……ボクぅ……うああぁぁんっ !!!」
 ――ドクッ、ドクゥッ……!
 そして直人が弾け、あたしの膣内に幼い男の汁を塗りたくった。精液の量も大したことはないが、小六なんだから当然っちゃ当然。
「ふう……」
 意識を失ってぐったりする直人を引き抜き、あたしは満ち足りた顔で笑った。
「まあ初めてだし、こんなとこかな……」
 焦る必要はない。直人にはこれからじっくり時間をかけて大きくなってもらえばいい。あたしに釣り合うほどの強くてカッコいい男に。多分この子にはその素質があるはずだ。なかなか長期的なプランだけど楽しみにしてよう。それまで色々教えてリードしてやらないとね。お姉さんとしては。
「直人……好きよ。お姉ちゃん待ってるから、頑張っていい男になってね……」
 あたしは寝ている従弟の頬にキスをし、その場の後始末を始めた。


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