小学校の帰り道。 「――きゃあっ !?」 ランドセルを背負ったひとみの赤いスカートが勢い良くまくり上げられ、真っ白な下着が丸見えになった。 「へっへーん、今日も白かよぉ!」 野球帽をかぶった小柄な少年が嬉しそうにはやしたて、たちまち女子に取り囲まれ袋叩きにされる。 「あんた、何してんのよ !!」 「ひとみちゃんに手を出すなっていつも言ってんでしょ!」 「エロ! スケベ! 変態 !!」 ぎゃああああ……という悲鳴が聞こえたが、ひとみは恥ずかしそうにスカートを押さえ半泣きになっていた。 「……ひどいよ、ヨシヒロくん」 「ひとみ、気にしちゃダメよ!」 「そう! あの馬鹿はちゃんと成敗しといたから」 「うん……」 周りから暖かいフォローの声がかけられ、ひとみはうつむきつつ友達と一緒に帰っていった。 ヨシヒロとは幼稚園からの付き合いだ。家も近く、小学校でもずっと一緒のクラスで今まで仲良くなってきたつもりだった。 気が弱く独りでは何もできないひとみはしょっちゅうヨシヒロの後ろをついて歩いたものだ。 しかし最近、ヨシヒロが自分に意地悪をするようになった。 よく男子の悪ガキ達とつるんでいるし、言葉遣いも乱暴になってさっきのようにひとみにイタズラをすることも多い。年頃の男子としては決して珍しくない行動なのだが、ひとみはスカートをまくられたり悪口を言われたりすると反撃もできずに泣き出してしまうような臆病な性格だったため、周りの女子が助けてやらないといけなかった。 このままじゃいけない、と思う。 もっと強くなって、何でもはっきり言えるようになりたい。ヨシヒロと仲直りして、以前のように仲良くしたい。ひとみはそう望んでいたが、現実は厳しかった。 一旦ランドセルを玄関に置き、ボールを持ってまた出ていく。 夕方までサッカーで汗を流してきたヨシヒロは、満足げな表情でようやく家に帰ってきた。 「ただいまー」 返事の代わりに飛んできたのは母親のゲンコツだった。 「何すんだよ、かーちゃん!」 「何すんだじゃないわよ。あんたまた、ひとみちゃんイジメたんだって?」 「いや、俺何もしてねーって!」 「嘘つかないの!」 またしても頭部をポカリとやられるヨシヒロ。園子は怒った顔で息子をにらみつけた。 「女の子をイジメるような卑怯者にあんたを育てた覚えはないわ。何度も言ってるんだから、少しは反省しなさい!」 小柄なヨシヒロが園子の体格に追いつくのはまだまだ先だ。押さえこまれてポカポカ叩かれるのは小さい頃から変わらない。 「いてっ! かーちゃんやめてっ!」 「罰として今日のおかずはニンジンとアスパラにしたから。今度ひとみちゃんをイジメたらこんなもんじゃ済まないわよ!」 「は……はい……」 母親は怖い。 染めた茶髪を上品なショートカットにし、化粧にもそれなりに気を遣う園子は、他所からは美人だとかスタイルがいいとかよく誉められるが、ヨシヒロから見ればとんだ鬼婆だった。父があまり子供を叱らないためその分園子がヨシヒロを怒鳴りつけ、必要なときは容赦なく手をあげた。 しつけの域を超えることは決してなかったが、ヨシヒロにとって母親の園子は、狼かライオンのように恐ろしい存在だった。 野菜だらけの夕食を食わされた後、ヨシヒロは部屋でゴロゴロしていた。 サッカーは楽しかった。ひとみは今日もおどおどしていた。母親には今日もしこたま叩かれた。 「俺、別にひとみをイジメてるつもりはないんだけどなぁ……」 ゴロンと寝返りをうつ。 ひとみとは今までずっと一緒に過ごしてきた。 嫌いなはずはないが、最近どうもひとみが気になってイタズラをしてしまう。園子に怒られるのも当然だが、ヨシヒロにも言い分がある。あいつがあんな弱っちい性格をしてるから悪いんだ。泣き虫め。 「くっそ。あー、まだ頭が痛えや」 ヨシヒロは本棚から漫画を取り出し、寝転んだまま読み始めた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ある日のこと。 今日も遊びに行こうと荷物を置きに家に帰ってきたヨシヒロだが、ふと玄関に見慣れた女の子の靴があるのに気づいた。 「なんだ、ひとみのヤツ来てるのか」 また自分のことを母に告げ口してるのかもしれない。今日は何もした覚えはないが、一応確認しようと家にあがった。 「かーちゃん! ひとみ来てるのかー?」 居間のふすまを開けると、そこにひとみが立っていた。 白いブラウスと緑のスカート、さらさらしたストレートの黒髪といういつもの格好でヨシヒロを見つめている。 「やっぱり来てるじゃないか」 あいさつ代わりにスカートでもめくろうかと思ったが、家の中でそんなことをすれば園子にどんな目にあわされるかわからない。ヨシヒロは仕方なく無難な会話を選択した。 「ひとみ、かーちゃん見なかったか?」 少女は黙って首を横に振った。 おかしいな、出かけてるのか? ヨシヒロは冷蔵庫から麦茶を出した。二つのコップに茶を注ぎ、片方を一気にあおる。 「ふぅ。ひとみ、かーちゃんいないみたいだから、俺は今からサッカーしてくるって言っといてくれ」 そう言って幼馴染に背を向けたヨシヒロ。 そのとき、聞きなれた大声がヨシヒロの耳を震わせた。 「こら、ヨシヒロ!」 ひい――思わず引きつった悲鳴をあげ、びくりと飛び上がる。 いきなり聞こえた母親の怒鳴り声。完全に不意打ちだった。 「か、かーちゃんっ !?」 少年はキョロキョロと辺りを見回したが、母親の姿はどこにも見えない。 「か、かーちゃんどこだ?」 部屋の中にはひとみが黙って立っているだけ。まさかひとみが喋ったのだろうか。 ――いや、あれは確かに母の園子の声だった。生まれたときからずっと聞いてきた母親の声を間違えるはずはない。 だが声はすれども母の姿は見えず、ヨシヒロは戸惑うばかりだった。 やがて、ひとみがニッコリ笑ってヨシヒロに話しかけた。 「……うふふ、びっくりした? ヨシヒロくん」 「――ひ、ひとみ、その声……?」 ヨシヒロが目を見開いた。なんとひとみの口から聞こえてきたのは幼い少女のものではなくヨシヒロの母親、園子の声だった。 「やっぱりおばさんの声には弱いのね。こら! なんてね♪」 「ひィッ !!」 つい両手で頭をガードしてしまう。そんなヨシヒロの情けない様子を見て、ひとみが楽しそうに笑う。 「ど……どうしてひとみがそんな声……」 ビクビク怯えてヨシヒロが聞いた。ひとみは穏やかな笑みを浮かべて答える。 「この声だったらヨシヒロくんにイジメられずに済むっておばさんに言われたの。だから喉を交換してもらっちゃった」 「え……交換…… !?」 何のことだかヨシヒロにはさっぱりだった。 ガラリとふすまが開く。 「ま、そういう訳だから。これでひとみちゃんも大丈夫でしょ」 どこから現れたのか、園子が仁王立ちで息子を見下ろしていた。 その口から漏れるのはコロコロした少女の声音。ヨシヒロは驚きに母親を見つめながら、 ああ、ひとみって普通に喋ったらこんな感じなのか――。 と、頭の片隅で感心してしまった。 「どう? ひとみちゃん。私の声、効き目バツグンでしょ?」 「はい! おばさん、ありがとう」 入れ替わった声で、違和感だらけの会話が交わされる。 「しばらくこのままでいましょうね。もしひとみちゃんが良かったら他の部分も交換してあげるから、いつでもおばさんに言ってちょうだい」 にこにこと笑顔でそう言う園子。 声が若返ったからなのか、どこか嬉しそうに見えた。 「わかりました。そういう訳だから、ヨシヒロわかったわね!」 「――は、はいっ!」 ひとみが園子の口調を真似してヨシヒロをいたぶる。見慣れた少女の口から恐ろしい母親の声が出てくるという異常事態にヨシヒロは夢を見てるのではないかと疑ったが、やはりこれは現実だった。 「あ、今日からしばらくひとみちゃんウチに泊まるわよ。ひとみちゃんのお母さんにもちゃんと電話しといたから。この声でご家族ごまかすのも面倒だろうし」 「……あ、そーですか」 ヨシヒロはげっそりして少女の声に答えた。 次の日、ヨシヒロはひとみと一緒に登校した。 ひとみはマスクをして皆の前ではロクに喋らなかった。 「カゼ? 大変ねー」「ひとみちゃん頑張ってね」などといったクラスメートからの励ましの声に、ひとみは嬉しそうにうなずいていた。 ヨシヒロはといえば、ひとみの口から発せられる園子の声を想像しただけで、とても彼女に手を出す気にはなれなかった。 「ただいまー」 「おかえり、ヨシヒロくん」 友達と遊んできて、夕方、泥だらけで帰ってきたヨシヒロだったが、玄関で出迎えたひとみを見て、開いた口が塞がらなかった。 「お……お前……!」 「どうしたの? ヨシヒロくん」 ひとみが彼の手をグッとつかむ。 痛ぇっ! と悲鳴をあげたが、なかなか離してもらえなかった。 「へー。やっぱり力が違うねー」 自分の長い腕をまじまじと見つめて少女がうなずく。その薬指には細い金色の指輪がきらきらと光っていた。 大きな胸を覆うブラジャーの紐が、薄く白いシャツから透けて見える。 今度は顔以外の上半身を全部入れ替えたそうだ。母親の大人の上半身がひとみの細く華奢な足腰とくっついていて、かなり気持ちの悪い姿だった。 そもそもくっつけるには大きさが合わないんじゃ、と思ったが特に問題はないようだ。 ぼーっと少女を見ていると、ポカリと頭を叩かれた。 「いてっ! 何すんだよ!」 「何って、普段の仕返し。すごく痛いでしょ?」 「痛ぇよ! やめろよ!」 「そんなこと言っちゃダメだよヨシヒロくん。もっかい叩くよ?」 ポカポカこづかれ、泣いて謝る少年だった。 「あはは。あんた、逆にイジメられてるじゃないの」 「何馬鹿にしてんだ、ひとみ!」 思わずそう言って振り向くと、そこには腰から上が不自然に小さな園子がニヤニヤ笑ってヨシヒロを見下ろしていた。 「あっ……間違えた」 ついでに母親に蹴飛ばされ、ヨシヒロは逃げ出した。 体が半分入れ替わっても、園子は家事を欠かさなかった。ただ、全部が全部今まで通りという訳にはいかない。 「ヨシヒローっ !!」 「何だよ、ひと……かーちゃん。もう飯だろ?」 また間違えかける。声が入れ替わるとこんなにも違うのか、とヨシヒロは目の前の不条理に涙した。 「あんた今からスーパー行ってきて、お米買ってきてちょうだい。10kgのが安いはずだから。あんたならいけるでしょ」 「え〜?」 夕飯の直前におつかいなど面倒で嫌だったのだが、断るとまた怒られる。何とか逃げる方法はないだろうか、と畳に座ったままヨシヒロが思案を巡らせていると、園子がヨシヒロの前にひざまずき、細い子供の両手を伸ばして息子の頬を撫でた。 ヨシヒロのものより小さな手のひらがほっぺたをくすぐる。 「ほら見て、ひとみちゃんの手よ。これじゃ母さんは重い物持てないのよ。だからお願い」 「……はいはい、わかったよ」 「ありがとう、ヨシヒロくんステキ♪」 「――その声でそんなこと言うなぁっ !!」 出かけようとすると、ひとみが見送ってくれた。 「じゃあ、いってらっしゃい」 「ああ、かーちゃんに言われたからな。仕方ねー」 ひとみは上半身だけ大人になっていたので米袋くらいは持てるはずだが、この異様な格好で出歩く訳にはいかない。 「んじゃ行ってくる」 「早くするのよヨシヒロ !!」 「だからかーちゃんの真似はやめろぉっ !!」 ヨシヒロはすっかり二人にオモチャにされつつあった。 (学校とかどうするんだろ……胸とか腕だけでかくなってるから、これじゃひとみ体育なんてできないよな。きっと、もうそろそろ元に戻るんじゃないかな?) などと楽観的に考えてしまうヨシヒロだったが、やはり自分は甘かったと後で反省させられることになる。 その翌日、ひとみは学校を休むことになった。 周囲には風邪が悪化したと思われただけだったが、事情を全部知っているヨシヒロには気が重い話だった。自宅に帰れば、母親が二人いるような状況なのだから。 今日はランドセルを置きに帰ることもせず、外でギリギリまで遊んで夕食時にようやくヨシヒロは帰宅した。 「こら、遅いじゃないの!」 ビクリと震えるヨシヒロの目の前には、怒った顔のひとみが立ったままこちらを見下ろしていた。その脚はスラリと長く、ベージュのスカートがよく似合っている。手を当てている腰も完全に大人の女性のそれで、上半身と下半身のバランスが取れたスタイルをこちらに見せつけていた。 もはやひとみの体で残っている部分は頭部だけだ。 母親の身長で見下ろされ、母親の声で怒鳴られ、母親の手で叩かれる。ヨシヒロはもはや抵抗する気にもならず「ごめん、ごめん」と半泣きでひとみに謝るばかりだった。 今日は父親が早く帰ってきたので、夕食は家族揃って食べた。 「母さん、小さく……いや、若くなったなぁ」 「あらいやだ。ほれ直したかしら、あなた?」 顔以外は完全に小学生になった園子が顔を赤らめて言う。 (父ちゃん……何でそんなに平然としてるんだ……) ヨシヒロはひとみと園子に挟まれて座らされている。 何を食べているのか、おかずの味もロクにわからない。 「ごちそうさま」 と半分近くを残して席を立とうとしたが、母親の体をした幼馴染と幼馴染の体をした母親に怒られて、残りを無理やり胃に流し込むことになってしまった。 風呂で頭に湯をかけながら、ヨシヒロはひとりうなっていた。 「もうダメだ……どうなってるんだ……」 おかしい。この世界は狂っている。異常事態の連続にヨシヒロの頭はもうドロドロだった。自分も狂ってしまえば苦しまなくて済むのだろうか。 そう思ったとき、背後でカチャリと風呂の戸が開く音がした。 「ヨシヒロくん……?」 「わぁあっ! ひ、ひとみ !?」 バスタオルを体に巻いた大人の少女がそこにいた。 「な、なんで……」 「う、うん。ヨシヒロくんも反省したみたいだし、そろそろ仲直りして一緒にお風呂に入ろうかなって……。体洗ってあげたいんだけど、いいよね?」 「あ、そーなの……。でもいいよ、自分でやるから」 「ヨシヒロ! ママの言うとおりにしなさい!」 「は、はいぃっ !!」 「――あはは。じゃあ体洗ってあげるね」 そう言ってひとみはスポンジにボディソープをつけ、ヨシヒロの後ろに座った。 ――ごしごし、ごしごし。 何年か前までは、ひとみと一緒に風呂に入ったこともあった。それがなくなったのは小四だったか小五だったか。たしか、あの頃から妙にひとみが気になりだしたように思う。 ヨシヒロはちらりと後ろを振り返った。 「? どうかした?」 バスタオルが巻かれた母親の豊満な乳と鎖骨の上に、首をかしげたあどけない少女の顔が見える。 「い、いや……何でもない」 「そう? じゃあ前も洗うからこっち向いて」 「前はいいって! やるから!」 「こっち向きなさい!」 渋々椅子ごとひとみの方を向く。その股間には小ぶりながら一人前に硬くなった陰茎が、隠しようもない存在を主張していた。 「あ、ヨシヒロくんのおちんちん……おっきくなってる」 ひとみは、記憶の中の姿とは少し違った少年の肉棒に不思議そうな視線を向けた。手を伸ばして軽く触れるとビクンと激しい反応が返ってきて、ひとみは驚きの声をあげた。 「――や、やめろっ!」 「これ動くの……? も、もうちょっと触らせて」 そうしてひとみは園子の指でヨシヒロのを散々に触りまくった。 ヨシヒロも嫌がったが、母親の体と声に迫られては抵抗できるはずもない。ひとみは自分の膝の上にヨシヒロを座らせ、興味津々といった顔で皮をかぶった少年の幼い陰茎をいじり回した。 「ひ、ひとみ……やめ……」 「あっ !?」 いきなり先っぽからネバネバした液体が勢い良く飛び散り、ひとみは目を剥いた。手についた白いそれは、指を広げるとネットリとべたついて、ひとみの指と指との間に粘液の架け橋を形づくった。 「へぇ……こんなの出るんだ……」 見ると、ヨシヒロは顔を赤くして疲れきったようにハァハァと荒い息を吐いていた。 ちょっとやりすぎたかもしれない。 ひとみはヨシヒロの体を持ち上げて百八十度回し、正面から向かい合った。 「ヨシヒロくん、ヨシヒロくん……」 「――ん、ああ……かーちゃん……?」 のぼせたようにぼーっとするヨシヒロ。 ひとみが心配そうに少年を抱きしめると、ヨシヒロは気持ちよさそうに母の豊かな乳房に顔をうずめた。 むにゅ、と柔らかい感触が二人の頭を刺激する。 「ヨシヒロくん……おっぱい、飲みたいの?」 バスタオルをはらりと床に落としてひとみが問うと、ヨシヒロはとろんとした目でうなずき、そっと左の乳房に吸いついた。 「あっ……おっぱい、吸われてる……」 発育の良くない小学生の体とは違い、充分に熟れた人妻の体である。その乳首をちゅぱちゅぱと好きな少年に吸われてはたまらない。 「はぁっ……ヨシヒロくん、やめて……」 いつでも止められるはずなのに、ひとみは少年を止めようとしなかった。艶かしく腰をよじりつつ、ヨシヒロのなすがままになっている。 ぴちゃ……ちゅう、ちゅう……。 「ああ……いい、ヨシヒロくぅん……」 ひとみが切なそうに目を細めたときだった。 「――ちょっとあんたたち! いつまでお風呂入ってるの!」 「はいっ !?」 戸の向こうから自分の声が聞こえ、ひとみは飛び上がった。 「す、すいません……すぐに上がりますから……」 「仲良くお風呂もいいけど、いい加減のぼせちゃうわよ!」 外で園子が怒っている。ひとみはさっさと自分とヨシヒロの体を流すと、呆けた顔のヨシヒロを連れて風呂から上がった。 「ふぅ……す、すごかった……」 ひとりになり、火照った顔でひとみはつぶやいた。 あくる日、ひとみは元気に登校した。 「あ〜あ、とうとう全部入れ替わっちまったのか……」 ため息をついたヨシヒロの首を締め、ひとみが笑う。 「どう? 可愛いお友達と一緒に登校する気分は」 「やめてくれよ……かーちゃん」 「こら、ひとみちゃんって呼べって言ってるでしょ」 頬を思いっきりつねられ、ヨシヒロは諦めた顔でうなずいた。 ひとみの変わりように、クラスの皆は唖然とするばかりだった。 「へえ、それすごいわね! どんなの? どんなの?」 「跳び箱くらいっ! 元陸上部員をなめるなっ!」 「こら、そこうるさいっ! 静かにしなさい!」 横で見ているヨシヒロが心配になるくらいひとみは目立ち、たちまち彼女はクラスの注目度NO.1にのぼりつめたのだった。 「――あぁ楽しかった! 青春が戻ってきた感じね!」 学校からの帰り道、ひとみは喜色満面で飛び跳ねていた。 「かーちゃんすごい……でも何か違う……」 ジト目でつぶやくヨシヒロに目もくれず、通学路の分かれ道でひとみはヨシヒロに別れを告げた。 「じゃあ私、ひとみちゃんちに帰るから」 「え、かーちゃんうちに帰るんじゃないの?」 「もう結構泊まってるし、そろそろ帰らないとひとみちゃんのお母さんが心配するわ。着替えとかはもう取りに来てもらってるから大丈夫よ」 「でも、誰が掃除や洗濯するんだよ !? 晩飯だってあるのに……」 戸惑うヨシヒロに、ひとみは笑顔を浮かべて言った。 「家事はひとみちゃんがお休みしてる間に、簡単に教えといたわ。さすがにご飯は作れないかもしれないから、適当に買ってきていいわよ」 「そ、そんな気楽に……」 「じゃーね、ヨシヒロくん。また明日!」 そう言ってひとみは自分の家に帰っていった。 「あ、かーちゃん……ったく、元に戻る気あるのかよ……」 学校で楽しそうにしていたひとみの姿を思い出し、ヨシヒロは何度目かわからないため息をついた。 不機嫌そのものといった顔でヨシヒロが帰ってきた。 「ただいまー」 「あ、ヨシヒロくんおかえりー」 なにやらいい匂いがする。育ち盛りのヨシヒロは、手洗いうがいもそこそこにテーブルの上で湯気を立てているものに視線を向けた。 「あ、ホットケーキ? 美味そうだなぁ」 「うん。おばさんに習ったから作ってみたの。良かったらヨシヒロくん食べて」 園子はエプロン姿で恥ずかしそうにもじもじと言った。 「マジ !? じゃあいただきまーす!」 乱暴にフォークを突き刺しかぶりつく。ところどころ焦げてはいたが、バターと蜂蜜がかかった甘いホットケーキは、ヨシヒロにとって最高のご馳走だった。 「うん、美味い美味い!」 「そう? 良かった……」 嬉しそうに息子を見つめる母親。 いつもの鬼婆とは違う、優しくて穏やかな園子。 (あー、これはこれでいいかも……) と、つい思ってしまったヨシヒロだった。 さすがに夕食は店屋物を中心に簡単な品が並んだが、卵焼きや味噌汁に園子の努力がうかがえた。掃除や洗濯も一生懸命にこなし、元小学生でありながら立派に一児の母として主婦の仕事に取り組んでいた。 「うん、この卵焼きは美味い! ひとみちゃん、将来はいいお嫁さんになれるぞ! 今はおじさんのお嫁さんだけどな!」 「うふふ、おじさんったら」 そんな夫婦の会話を聞き流しつつヨシヒロは、こいついつ戻るつもりなんだろう、とぼーっと考えていた。 夜、ヨシヒロは物音で目を覚ました。 (あれ……?) うっすら目を開けると、母親の園子が薄い紫色の寝巻き姿で目を閉じたまま彼の上に覆いかぶさっていた。 「――ちょ、ちょっと !?」 押しのけようとするも、ヨシヒロと園子では体重が違う。身動きできずにヨシヒロが困っていると、やがて園子が目を開けて小さな声で言った。 「あ、ヨシヒロくん……どうしたの?」 「なんでかーちゃん、いやひとみがここで寝てるんだよ!」 「だって、おじさんイビキがうるさくて……。眠れないからここに避難しにきたの。一緒に寝ようよ」 「お、俺はかーちゃんと一緒に寝るトシじゃないって!」 「――母さんの言うことが聞けないの?」 「わぁいかーちゃん、一緒に寝ようぜ」 結局、布団の中で園子の抱き枕にされてしまった。 あのときと同じく、今も薄い寝巻きの上から豊かな乳房がヨシヒロの顔を柔らかく包み込んでいる。 「ひとみ……く、苦しい……」 「ヨシヒロくん……またおっぱい欲しいの? けっこう甘えんぼさんなんだね……」 園子は寝巻きの前をはだけ、露になった乳首を息子の口に押し当てた。 「ん、違……!」 「いいから吸って」 要求に逆らえず、言葉通りに口と舌を動かしてしまう。 ひょっとして園子も気持ちいいんじゃないか。女の体なんてさっぱりわからないが、ヨシヒロは何となくそう思った。 チュウ、チュウ……ちゅぱ、ペロ……。 「あっ……ヨシヒロくん……」 「気持ちいいのか? ひとみ」 「うん、気持ちいい……お願い、もっとして」 布団の中でそんな会話を交わす母子。 ヨシヒロに吸われているいちに、園子の体はだんだん熱くなってきた。真っ白な肌が少しずつ火照って汗ばみ、息があがり始める。 ヨシヒロの方も、言いしれない興奮に酔いしれていた。いつもあんなに自分を叱り恐怖の対象だった母親が、今は自分に優しく乳を吸わせて喜んでいるのだ。 中身が普段意識している幼馴染の少女ということもあって、ヨシヒロのモノはすぐにパンパンにはちきれてしまった。 「ヨシヒロくん……おちんちん、当たってるよ」 「え? ――あ、ご、ごめん!」 「ううん、別にいいの……興奮、してるんだね」 穏やかに微笑み、園子はヨシヒロのパジャマを剥ぎ取った。白いブリーフを脱がせると、この間も見た小ぶりな陰茎が恥ずかしそうに母親の前に顔を見せた。 「たしか、ここニギニギすると気持ちいいんだよね……?」 「あ……ひとみっ……!」 たどたどしくも優しく愛撫される手の感触に耐え切れず、ヨシヒロはたちまち出してしまった。 「……き、今日は早いね……」 「ごめん……よくわからないけど、なんか気持ちよくって……」 顔を赤らめて頬をかくヨシヒロ。 ところが園子はクスクス笑って息子に語りかけた。 「いいの……あたしも嬉しいもん……。今度は一緒に気持ちよく……なろ?」 「う、うん……」 ゆっくりと顔を近づけ、母子の唇が触れる。軽く肉が触れただけなのに、二人は真っ赤になって互いに見つめ合った。 「キス……しちゃったね……」 「あ、ああ……」 「あたし、初めてだったの……」 「俺もだ……でも、初めてがかーちゃんか……何かフクザツ……」 「気にしないで。体はおばさんだけど、中身はあたしだから」 園子は寝巻きを完全に脱ぎ捨て、黒い下着も取って白い肌と溢れる肉感を存分に息子に見せつけた。 母親のはずなのに。自分はこの体に産んでもらったはずなのに。園子を前にして、ヨシヒロの一物は痛いほどそそり立っていた。 切ない目で自分を見上げる息子を優しく見つめ、園子はヨシヒロの右手をとって自分の股に押しつけた。 「すごい……濡れてる……」 「興奮するとこうなっちゃうの。ココ見える?」 自分の手でくぱぁと陰部を広げて見せる園子。黒々とした陰毛と濡れそぼった肉壷がたまらなくエッチだ。ヨシヒロは荒く息を吐いてそう思った。 「学校で習ったんだけど、女の人のココに好きな人のおちんちんを入れるとニンシンしちゃうんだって……」 母の言葉にヨシヒロの喉が動き、ゴクンと唾を飲んだ。 「ねえ……ヨシヒロくん、あたしのこと好き……?」 「うん、俺……ひとみが好きだ。愛してる」 「おちんちん、あたしのココに入れたい?」 「入れたい」 「……赤ちゃん、作る?」 「……うん、作ろう」 園子は嬉しそうに笑って、ヨシヒロの肉棒を手にとった。ピクピクしたそれをゆっくり引き寄せ、自分の膣に押し当てる。 「いくよ……ヨシヒロくん」 我慢できなくなったのか、ヨシヒロは腰を突き出して一気にびしょ濡れの母親の中を貫いた。 「ああっ !?」 「う、うあ――!」 何だこれ。 よくわからないクチュクチュしたものがチンチンにひっついてくる。ヨシヒロは初めての性交にいきなり達しそうになりながらも、何とか直前で踏みとどまった。 もっと膣内を味わいたい。生まれたとき自分が通ってきた、肉の通路の感触を味わいたい。その思いで少年の頭は一杯になっていた。 「あ、入ってる……! ヨシヒロくんのおちんちんが、あたしの中に入ってるよ……!」 園子は興奮してそう口にした。むっちりした熟女の膣が小学生の小さなモノで満足するはずがなかったが、今の園子にとって、これが初めてのセックスである。脳内を電流が走り回るのにも似た感覚に、少女の心は必死で耐えていた。 むちゅ。ネチャ……ジュプッ !! 誰に教わったわけでもないのに、二人は自然と腰を動かしていた。園子の膣が後から後から愛液を追加し、既に結合部はヨシヒロの陰茎が往復するたびにジュポジュポと音を立てていた。 「ああ、いいっ! ヨシヒロくん、いいよぉっ!」 「く……俺も、俺もいい! すっげー気持ちいい!」 布団の上に仰向けに寝転んだ母親の上から幼い息子が自分の未熟な陰茎を必死に突きこんで犯している。 「いい! おちんちん、もっと動いてぇ!」 「ひとみ……かーちゃんのコレいい! マジで気持ちいい!」 誰が見ても異常な光景だったが、本人たちはただ本能のままに好きな相手との愛を確かめているだけなのだ。 そして、限界はすぐにやってきた。 「かーちゃん、俺……ぐぅっ!」 苦しそうに声を漏らすと、ヨシヒロの先端から熱いものが噴き出し、母親の膣の中をべとべとと汚した。 「う……」 小ぶりな肉棒を引き抜き、力なく園子の上に倒れこむヨシヒロ。園子は拍子抜けしたような表情で息子を見つめ、 「あ、ヨシヒロくん……大丈夫?」 と聞いて、その体を抱きしめてやった。 園子はまだ達してなかったが、先にイカれては仕方がない。火照った体を息子に抱きつくことで満足させ、嬉しそうに女は横になった。 「次はもっと気持ち良くなろうね……ヨシヒロくん」 髪を優しく撫でてやり、園子はそう言った。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ それから三年が経ち、ヨシヒロとひとみは中学生になっていた。 ある日園子が学校から帰ったヨシヒロを出迎えると、ひとみも一緒だったようで、二人仲良く家にあがってきた。 「あら、いらっしゃい」 「うふふ、お邪魔します。おばさん」 ひとみは笑って園子に頭を下げた。 細い体に紺のブレザー、ストレートの長い黒髪にアクセントにつけられたピンクのリボンがとても可愛らしい。 園子は笑い返して言った。 「もう、元は自分の体だったんですから、おばさんなんてよして下さいよ。園子さん」 「あら、だって今は私がひとみちゃんですもの。おばさんって呼ばないと逆に失礼よ。ねえ?」 ひとみはそう言って、隣のヨシヒロにウインクをした。 ヨシヒロはといえば、困った顔で二人を見比べるだけ。もうどうにでもしてくれ、と言いたそうな顔だった。 「ごめんなさい。来るとわかってたら何か用意したんですけど……」 申し訳なさそうに言う園子に、ひとみは優しく言った。 「いえ、お構いなく。ひとみちゃんもヨシアキちゃんの世話で忙しいでしょ? しかも、もうすぐもう一人できるんだし」 「でも、お腹はまだそんなに大きくないんです。もうすぐ安定してくる時期なので、それからは結構動けると思います」 園子は聖母の笑みを浮かべ、さわさわと自分の腹部をさすった。そこはかすかに膨らみ、丸みをおびたシルエットを形作っている。 ブレザーの少女はうんうんとうなずき、 「わかるわ。私もこの子を産んだとき、そうだったもの」 と、苦い顔をしたヨシヒロを指さした。 そのとき部屋のベビーベッドから赤ん坊の泣き声が響き渡った。 「あ、ヨシアキちゃん!」 園子はベッドの赤子をそっと抱き上げ、 「よしよし、お腹空いたの? 今おっぱいあげますからね」 と言って大きな乳房を出してくわえさせた。 幸せそうに我が子に母乳を与える園子。その様子にひとみは目を細め、静かにその場を離れた。 「――しっかし、まあ……」 壁にもたれたヨシヒロの陰茎に舌を這わせながら、ひとみが言う。 「あんた、よくあの子を孕ませたわね。しかも二回も」 「うるさいな、できちゃったものはしょうがないだろ」 不機嫌な顔でヨシヒロが答えた。 「そうよね。体だけ大人の子供をほっといたらどうなるかって考えなかった私も悪いんだけどさぁ」 入れ替わってから、園子は毎晩のようにヨシヒロと交わった。妊娠が判明したときは、さすがのひとみも激怒したものだ。 「でも、あんたがまさか母親の体を抱くなんて思わなかったもの。あんた、ひょっとしてマザコンだったの?」 「違えよ。あいつがあんまり欲しそうにするから……。あの表情でお願いされたら、絶対逆らえないって」 「おーおー。のろけちゃって」 ヨシヒロの肉棒をちゅぽちゅぽとくわえ、唇で上下にしごく。 「ん、む……お父さんは、できたってわかったときに何か言ってた?」 「別に何も。ただ黙って一言『そうか』だって」 「うーん、あの人が一番訳わかんないわよねぇ……」 今度は体勢を入れ替え、ひとみが畳の上に寝転んだ。スカートははいたままパンティを脱がせ、ヨシヒロが陰部にかぶりつく。 ――ピチャ、チュル……。 静かな部屋に、肉と汁が触れ合う音が響いた。 「……でも、赤ちゃんできちゃったからもう戻らないって、あの子もすごいこと言うもんねぇ……。私は満足したら、ちゃんとこの体返すつもりだったんだけど」 肉体の入れ替わりは相手が妊婦でも可能だが、中にいる子供の安全は未知数だった。そのことを告げると、園子は明るく微笑んでひとみに言ったのだった。 “それじゃあたし、これからずっとおばさんやります” それから園子は無事ヨシアキを出産したが、相変わらず元に戻る気はなく、まだヨシヒロの母親を続けている。 今、園子の中には二人目の、園子の体にとっては三番目の命が宿っていた。 幸せそうに過ごしている園子の顔を見るたび、ひとみはつい体を返しそびれてしまうのだった。 「……そろそろいいか?」 「いいわよ、ヨシヒロ」 ヨシヒロはひとみの体をひっくり返し、四つんばいにさせた。スカートをまくると、ヒクヒクと蠢く肉壷がヨシヒロのモノを求めてよだれを垂らしていた。 ――ズブ、ズブズブズブ……。 「ん、いいわ……いい」 ひとみは満足そうな声をあげ、後ろからの突きこみに喜んだ。 園子の熟れた性器とは違う、まだ発展途上の膣が少年の硬くなった一物を受け入れてゆく。 「あは……あんたも大きくなったわねぇ。あの小さかった象さんが、こんなにガチガチになってるんだもん」 「うるさいな。親父と比べてんのか?」 「そうね……まだお父さんには勝てないけど、もうちょっとしたら追いつくかも……?」 「うるせーよ。くそ」 焦らすようにゆっくり挿入し、中ほどでまた引き抜く。それを数回繰り返すと、ひとみの中から汁があふれ始めた。 「……まさか、親父にヤらせてるなんてこと、ないよな?」 少し声を尖らせてヨシヒロが言った。 「あらヨシヒロったら、妬いてるの? 心配しなくても、この体で相手してるのはあんただけよ。お父さんのことは今でも愛してるけど、そんなのひとみちゃんに悪いじゃない」 「もうその体はお前のだろ。三年も経っちまったんだから」 「でも、中身は今でもあんたの母さんなんだからね?」 首を横に向け、ひとみが偉そうに言った。 「そんなこと言ってもさ……」 背中の上からひとみの耳に口を近づけ、ヨシヒロは囁いた。 「母親やめて息子の彼女になって、その息子にしょっちゅうこんな事されて喜んでるかーちゃんってどうかと思うぞ」 「あら、そうかしら……あっ♪」 奥まで突きこんでやると、コリコリという手応えがした。その感触が嬉しいのか、ひとみが妖しげに目を細める。 学校でも明るく大人気の美少女が、熱い息を吐いて言った。 「あん――まったく、悪い子ね……。あの子だけじゃなくて……私も、孕ませるつもりなの?」 「まだ責任取れねーよ……」 裏を返せば、そのうち責任を取るという風にも取れる言葉を口にし、ヨシヒロは少女の奥深くをじっくりとかき回した。結合部からまた雫が一滴、ぽたりと落ちて畳を汚す。 「心配――しなくても、今日は多分、大丈夫……。やっと……満足にセックス、で、できる体にぃ……なっんだもの。も……もっとぉ、楽しま……ないと」 「ああ、そうかよ」 ヨシヒロは薄笑いを浮かべ、ひとみのシャツの中に両手を差し入れた。 「……こっちはまだまだだな。やっぱあっちのデカパイとは比べ物になんねー」 「あ、やだぁ……結構……気に、してるのにぃっ……! あと、後で……覚えて……なさいぃ……!」 「やだね。もうお前は俺のかーちゃんじゃないし」 ぐりぐりと円を描くように少女の中をこねくり回す。 「やん……そこ、いい……! いいのぉ…… !!」 「ホントにお前、俺のチンポ好きだな。俺専用の穴だからしゃーねーけど」 その動きがたまらないのか、ひとみは口を開けっぱなしにして喘いだ。よだれがつうっと垂れ、畳に染みを作る。ヨシヒロは少女を絶頂に追いやるため、激しく膣内を暴れまわった。 「あぁあ、いい! はぁんっ !!」 「そろそろイッちまえよ、ひとみ」 「はん、はあっ! ヨ、ヨシヒロぉっ !! いい、いいよぉっ !!」 「ああ。俺もたっぷり出してやる――そらよ」 「はふぅ! ふああぁっ !! あああぁああっ !!!」 ――ブバァッ !! ドクドクドクドクゥッ !!! 何度も何度も注ぎ込まれた膣内にまた射精され、ひとみはのけぞった。 「はぁあ……あぁ……はぁぁあぁ……」 涙とよだれを盛大に畳にぶちまけ、少女はうつ伏せで倒れこんだ。 ゴポォッ……。 思う存分中に注ぎ込んだヨシヒロは、陰茎をひとみから引き抜くと大きな息を吐いて仰向けに寝転がった。 そのとき、まるで見計らっていたかのようなタイミングでふすまがスーっと開き、ヨシヒロの母親が顔をのぞかせた。 「ヨシヒロ……くん……」 園子の物欲しげな顔を見ながらヨシヒロはふと思った。 ……そういや妊娠してから最近ご無沙汰だったな。 一覧に戻る |